TOEICとはTest of English for International Communicationの略でトーイックと呼ばれています。
TOEICは日本語に直すと「国際コミュニケーション英語能力テスト」となり、英語を母語としない者を対象とした英語によるコミュニケーションの能力を検定するための民間の資格試験になります。受験料は試験によって異なります。
一般的にTOEICというと「TOEICテスト」のことになります。
TOEICテストはリスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の一斉客観テストになり出題形式は毎回同じで、解答はすべて問題用紙とは別の解答用紙に記入します。テストは英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問はありません。
TOEICにはこの他にTOEICの入門編とされる「TOEIC Bridge」とスピーキングとライティングがあり国際的な職場環境において効果的なコミュニケーションをはかる能力を測定する「TOEIC SWテスト」があります。
TOEICの評価方法
TOEICはスコアに応じてレベル別評価をされます。
リスニングセクションとリーディングセクションに分け、スコア毎に長所と弱点が一覧表としてTOEICの公式サイトでも紹介されています。
TOEICスコア860点を超えると日常会話だけではなくビジネスでも迅速に対処できます。
就職や査定の為にスコアアップを目指すのであれば800点が一つの基準です。
受験後に発行される、「Official Score Certificate」(公式認定証)には有効期限は設定されていませんが、再発行の依頼が出来るのは試験日から2年間とされています。その為スコアの有効期限も2年間だと誤認している方も多いので注意が必要です。
英検との違い
同様の英語の資格試験に「実用英語技能検定(英検)」があります。
英語の資格試験としては日本で一番長く行われている試験です。
- TOEICは級ではなく5点刻みの点数で評価される
- TOEICは5点刻みの点数で評価されるので不合格がない
- TOEICは英検と比べてリスニングの配点が高くてリスニングと読解が半々の配点である
- 英検は1~3級以外には面接試験がある
という特徴があります。
英検は取得した級によって大学や高校の試験が免除されたり単位認定が考慮されることもあります。
英検の留学資格としての有効期限は2年間とされています。
TOEFLとTOEICの違い
また他にも似たような英語試験に「Test of English as a Foreign Language(TOEFL)」があります。
TOEFLは英語圏の大学や大学院が外国人の入学希望者の英語力を判定する際に用いられます。
TOEFLは試験内容がリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4つで、それぞれ配点が30点ずつの120点満点です。
試験時間は約4時間にもなり、点数は受検から2年間有効です。
TOEICの国内での評価
ライティングとスピーキングの試験が無いTOEICは、「比較的簡単な英語資格試験」という意見もあります。
しかしTOEICは国内の英語能力評価テストの中で最も広く採用されており、その信頼性は高く評価されていると言えます。
TOEICは世界で年間約700万人が受験し日本でも年間約230万人が受験しています。(2012年)
国内だけではなく世界各国の企業や学校・団体でTOEICを活用している団体は年々増え続けています。
TOEICが実際に評価される場面
就職試験の時にTOEICやTOEFLのスコア提出があると就職活動に有利になる業種や職種もあります。
具体的な例としては本社が海外にある外資系企業や外国との交渉が必要な商社、
そして海外展開に力を入れはじめたIT業界などです。
それらの中でも特に外部との折衝が発生する機会の多い営業職はTOEICやTOEFLのスコアが就職活動に
影響を及ぼす可能性が高いと言えます。
グローバル化を目指す企業にとってはTOEICやTOEFLのスコアは英語力の判りやすい目安となる為、就職時だけではなく査定を左右することも珍しくありません。
TOEICと就職・査定
就職試験時に日本の大卒の新入社員に期待されるTOEICのスコアの平均は550点で約8割の企業がTOEICスコアを採用時の参考にしています。
外資系の募集では応募資格として790点以上を必須としている企業もあります。
積極的に海外への展開を行う企業の中には公用語を英語にしている企業も増えてきました。
グローバル化を進める企業の多くは、昇進にTOEICのスコアを条件にしたりTOEICのスコアによって手当を出すことも珍しくありません。
また社内留学の条件にTOEICのスコアを使用している企業もあります。
TOEICのスコアが査定と密接な関係を持つ企業は年々増え続けています。
そして約7割もの企業がTOEICスコアを配属や配転の参考に使用しています。
つまりTOEICのスコアをあげることで、人事評価を高めることが出来るのです。
その他
TOEICは客観的に自分の英語能力の評価を知ることが出来ます。
つまり勉強の進度や自分のレベルを知ることが出来るのです。
受験後に送付されるシートにはテスト結果の講評だけではなく英語能力のレベル、これからの勉強法についても記載してあります。
英語の勉強をするなら是非TOEICを役立ててレベルアップを目指しましょう。