最近では「ダイレクトメソッド」といって、
習う言語だけで授業を進める方式の
英会話スクールも多くなっています。
外国人講師の本場の発音に慣れることができ、
また、頭を「英語モード」にするには、
日本語を使えない状況にすることは大切なことです。
外国人講師と英語だけで過ごすことによって、
英語で考えられるようになります。
要は、日本語を英語に置き換える作業が省かれるわけです。
これは、英会話上達には欠かせない練習です。
私はロシア語は全くわかりません。
ですが、ロシア語の会話の授業を
ロシア語だけで受けたことがあります。
まずは、物の名前から、そして、動作をしながら、
その動作をロシア語で言うのです。
それを何度も繰り返します。
ペアを組んで、ロールプレイを
繰り返すことによって、覚えられるのです。
もちろん、ロシア語を聞くのも初めてですから
「日本語ロシア語」などというものは存在せず、
聞こえるままに発音していきます。
こうして、ダイレクトメソッドの威力を体験しました。
英語の場合、中途半端に中学・高校で
学んでしまったのが、
かえって足かせになっているかもしれません。
わずかながらでも残っている英語の知識を
無理に引き出そうとしてしまうからです。
子供の場合、ダイレクトメソッドによって、
非常に高い語学習得力を発揮します。
しかし、それも13歳を境に
「理論的理解力」の方が勝ってくるのです。
ですので、中学生から英文法を
教えるというのは理にかなっています。
大人が、外国人講師の授業を受けて
効果を上げるには、ある程度の柔軟性を
持つことが条件になってきます。
英語と日本語とでは、
もともと言語の性質が違うこと、
日本語で表現できることを
そのまま英語にすることができないことがある、
ということを理解する必要があります。
多少、納得がいかなくても丸暗記してしまう、
それくらいの気持ちで臨めば、
外国人講師の授業を十分生かして身につけることができます。
逆に、重箱の隅をつつくような
細かいことを気にしすぎるような人には、
外国人講師の授業はお薦めできませんし、
また、そういった方には、外国語の習得は難しいと言えるでしょう。
外国人講師の授業で、
一番身につけてもらいたいのが「ソーシャル・イングリッシュ」です。
これは、英語でコミュニケーションをとる際の、
基本的マナー、「大人の会話」といえます。
例えば、日本人は贈り物をするとき、
「つまらないものですが」と謙遜して渡すことが多いですが、
英語で会話するときには、
「これ、きっとあなたに似合うと思って・・・」
などと、前向きな表現をします。
外国人は得てしてポジティブです。
これは「個性」が受け入れられる教育の結果だと思われますが、
「謙遜」を美徳として育った日本人には、
「おいおい、それは言いすぎじゃないか?」
と思ってしまうこともしばしば。
でも、それでいいんです。
その「姿勢」を学んでください。
外国人講師から英会話を習う方が上達が早いかどうか、
それは、あなたの取り組み方次第になります。